STRATEGIC FRAMEWORK

ヘンケルは、当社の企業目的とバリューに基づいた長期戦略的な枠組みに沿って、未来を築いていきます。

ヘンケルはこの戦略的な枠組みを通じて、意義ある成長を明確な目標に定めています。つまり、市場を上回るより優れたお客様価値の創出、サステナビリティ分野でのリーダーシップの強化、そして社員がヘンケルでの仕事を通じてプロとしても個人としても成長できるよう支援することを目指しています。

ヘンケルの戦略的枠組みの主要要素は、強いブランドとソリューションを包含した勝てるポートフォリオイノベーション・サステナビリティ・デジタル化という3つの分野における競争上の強みと、未来を見据えたオペレーションモデル、そして、その強固な基盤となるのが協力的な文化と意思決定力を持つ社員です。

2020年からの10年間を勝ち抜く

意義ある成長

Shaping our Future - Thumbnail

勝てるポートフォリオを徹底して構築

優れたポートフォリオは、持続的に収益性の高いビジネスの成果上げる鍵です。そのため、ヘンケルは積極的なポートフォリオ管理の一環として、ブランドや事業のポートフォリオを常に発展させており、統合が進むコンシューマーブランド事業部門では、ポートフォリオ最適化措置の発表・完了以降、特に力を注いでいます。また、両事業部門のM&A活動も戦略上欠かせない要素であり、当社の安定した資金力がこれを支えています。

影響力のあるイノベーションを加速

ヘンケルは、影響力のあるイノベーションを加速させるとともに、イノベーション・アプローチの強化にも取り組んでいきます。例えば、デジタルツールやデータを活用することで、消費者行動や市場の傾向について、より迅速により良いインサイトを得られるようにします。また、組織全体において、市場に即応した意思決定を行います。外部パートナーとのコラボレーション(協働)においてもオープンイノベーションの力を一層活用し、アジャイル手法の使用やイノベーションセンターへの継続的な投資を行っています。さらに、中核となるカテゴリーおよび地域でも、イノベーションやブランドへの投資を続けています。

真の競争差別化要因としてサステナビリティを強化

ヘンケルは、サステナビリティを競争上の優位性をもたらす真の差別化要因として強化していきます。サステナビリティは、競争力を確保し、事業を成長させ、お客様やあらゆるステークホルダーの皆様に価値を創出するために必要不可欠な要素です。

私たちは、持続可能な開発を推進するため、2030+ Sustainability Ambition Framework(2030年以降の意欲的なサステナビリティフレームワーク)の中で意欲的な目標を定めています。これは現在までの進捗状況に基づいて設定されたものであり、当社は目標達成に全力で取り組んでいます。目標にはさまざまなESG要素を取り入れ、重点分野を以下の通り定めています。

  • 地球環境の再生:循環型経済、クライメート・ニュートラルな未来、自然再生の実現に取り組みます。そのために、事業活動をより一層発展させ、気候・循環・自然の分野におけるソリューションを推進します。
  • 地域コミュニティの繁栄:当社の事業とブランドを通じて、人々がより良い生活を送ることができるよう積極的に貢献します。そのために、エクイティ(公平性)、教育、ウェルビーイング(幸福)に重点的に取り組みます。
  • 信頼されるパートナー:パフォーマンス、透明性、コラボレーション(協働)を重視すると同時に、事業の成功に必要なインテグリティ(誠実さ)を維持しながら、製品の品質と安全性の確保に努めます。

私たちは、両事業部門が持つイノベーション力、社員の幅広い知識、製品とお客様との豊富なタッチポイントなど、ヘンケル独自の強みを活かしてこれらの取り組みを進めていきます。関連するサステナビリティ指標の評価では、当社の成果と進捗状況を重要かつ公平な観点から確認することができます。

デジタル化によってお客様価値の創出を強化

ヘンケルは、デジタル化がもたらす機会を活用してお客様にとっての付加価値を高め、コンシューマーの皆様と直接交流し、デジタルを活用した販売手法の拡大に努めています。その過程で、重点的なサポートを通じてデジタル人材の確保を進めており、最終的にはデジタル事業への取り組み強化と効率性の向上を目指しています。この分野では、デジタルチームとITチームを統合して2019年に設立されたデジタル部門ヘンケルdxが重要な役割を果たしています。

オペレーティングモデルの継続的な最適化

ヘンケルの事業プロセスと構造の競争力を着実に高めていくために、オペレーティングモデルを常に最適化しています。当社は、お客様との距離を縮め、より迅速な意思決定プロセスを確立し、さらなる効率化を実現したいと考えています。

協力的な文化を強化

成長戦略を着実に推進し続けるためには、ワンチームとして強固な企業文化を築き、価値観を共有し、コラボレーション(協働)について明確に理解することが不可欠です。その重要な基盤となるのが、企業目的である「Pioneers at heart for the good of generations」と、世界中のすべての社員を団結させるリーダーシップコミットメントです。私たちは、文化の変革とは、コラボレーションと意思決定力に焦点を当て、これから必要となる能力について社員のスキルアップを図り、社員がさらに成長し続けられるようにするための継続的なプロセスであると考えています。