ヘンケルは、化学的知見をもとに、既存の課題を改善しながら、新たな問題について学ぶ継続的な取り組みこそが、サステナビリティであると考えます。世界的な気候変動は、人類が直面している最大の課題の1つであり、迅速かつ意欲的な対応が求められます。そして、これからの世代のためには、私たちの資源と森林、水、生物多様性などの生命を支える仕組みを守り、再生させることが重要である一方で、世界的に貧困と社会格差が拡大しており、人権や社会的共存の基盤が脅かされています。そうしたなかで、ヘンケルのような企業がこれらの課題に対応し、変革をもたらす役割を担うことになるでしょう。
ヘンケルの企業目的「Pioneers at heart for the good of generations」は、ヘンケルの社員をひとつにまとめる共通基盤です。ヘンケルは、先駆的な精神と知識、製品、テクノロジーを活かしながら、人々の生活を日々豊かにし、向上させ、次の世代のために、意義ある未来を形作っていきたいと願っています。持続可能なビジネス慣行は数十年もの間、ヘンケルの企業文化にとって不可欠な要素でありつづけてきましたが、当社の未来のビジョンにおいても中心的な役割を果たしてゆくでしょう。サステナビリティは、イノベーションやデジタル化と共に、当社の企業戦略である「意義ある成長」アジェンダの中核を成すものです。
私たちは、事業部門のイノベーション力、社員の幅広い知識、製品や技術とお客様との多様な接点など、当社特有の強みを基盤としていきます。さらに、外部のパートナーと協力し、根本的な変化を起こします。
2022年に当社は新たに2030+ Sustainability Ambition Framework(2030年以降の意欲的なサステナビリティフレームワーク)を発表し、これを「次世代のために、良い影響を与える変革」を実現するという高い目標と結びつけています。この施策には、当社のサステナビリティのビジョンにおけるESGの3つの側面が含まれています。私たちは以下のように重点分野を定義しています。