2020/10/15  デュッセルドルフ、ドイツ

ヘンケル、速報値に基づき第3四半期の売上高を報告

ヘンケル、第3四半期の既存事業売上高を大幅に伸ばし、2020年度の新たな見通しを発表


  • 第3四半期の既存事業売上高は3.9%増と大幅な伸び
  • すべての事業部門で既存事業売上高が増加
  • 2020年度の見通し:
    • 既存事業売上高:1.0~2.0%減少
    • 調整後*の売上高営業利益率(EBITマージン):13.0~13.5%
    • 為替変動の影響を除外した調整後*の優先株(一株)あたり利益(EPS):18~22%減少

      * 一時所得、一時費用およびリストラ費用を除く

ヘンケル最高経営責任者のカーステン・クノーベルは、「コロナ危機による厳しい経済環境が続いているにもかかわらず、売上高の速報値によると、ヘンケルの第3四半期の既存事業売上高は3.9%増と大幅な伸びを示しました。売上高は約50億ユーロに達し、すべての事業部門がこの好業績に貢献しました」と述べています。

クノーベルはさらに、「アドヒーシブ テクノロジーズ(接着技術)事業部門では、すべての事業分野で第2四半期と比べて回復が見られました。ビューティーケア事業部門では、ヘアサロン向け事業も第2四半期と比べて回復し、一般消費者向け事業の既存事業売上高も前年同期比で高い伸びを示しました。ランドリー&ホームケア事業部門も高い伸びを記録し、好業績を維持しています」と述べました。

ヘンケルは2020年4月に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)に起因する先行きの不透明さから年間の見通しを撤回しましたが、2020年第1~第3四半期の業績速報値に基づいて、2020年度の新たな見通しを公表しました。

2020年度のグループ全体の既存事業売上高は、1.0~2.0%減と予想しています。厳密なコスト管理が行われてはいるものの、工業用事業とヘアサロン向け事業の大幅な需要減に加えて、マーケティング、広告、デジタル化や、ITへの成長投資の拡大により、年間の利益は売上よりも比較的大きな影響を被ります。したがって、グループ全体の調整後の売上高営業利益率(EBITマージン)については、13.0~13.5%と予想しています。調整後の優先株(一株)あたり利益(EPS)は、為替変動の影響を除外して18~22%の範囲で減少するものと見込んでいます。

カーステン・クノーベルは、「第3四半期の既存事業売上高は、工業用事業と一般消費者向け事業の顧客を対象とした有力なブランドと革新的なテクノロジーを有する当社の堅固で多角的なポートフォリオを反映しています。私たちは、すべての事業部門で好調な業績が見られたことを特にうれしく思っています。その要因の一つは、新型コロナウイルスのパンデミックが重石となった第2四半期からの反動です。第4四半期もパンデミックの影響はあると思われますが、私たちの年間見通しでは、第2四半期に多くの国で見られたような大規模なロックダウンが再び実施されることは想定していません。全般的に見て、ヘンケルは意義ある成長への戦略的重点に従って順調に進んでおり、より力強い姿でこの危機を脱することを確信しています。素晴らしい献身によってヘンケルの業績に大いに貢献している世界中の社員の皆さんに深く感謝します」と述べました。

第3四半期の売上高速報値

速報値によると、為替変動と買収・売却の影響を除外した既存事業売上高は3.9%増加しました。

速報値によると、第3四半期の接着技術事業部門の既存事業売上高は1.3%増となりました。第2四半期と比べて、すべての事業分野で需要が回復しました。

速報値によると、ビューティーケア事業部門の既存事業売上高は、4.3%増と非常に高い伸びを示しました。ヘアサロン向け事業の業績は回復が見られたものの前年同期の水準を下回りましたが、リテール事業の既存事業売上高は第3四半期に大幅な伸びを達成しました。

ランドリー&ホームケア事業部門も、製品需要が引き続き堅調だったことに加えて、第2四半期からの反動により、第3四半期の既存事業売上高は、速報値によると大幅に伸びて7.7%増となりました。

ヘンケルは、2020年11月10日に、2020年第3四半期の決算報告書を発表します。

2020年第1~第3四半期の売上高速報値

速報値によると、2020年第1~第3四半期の合計売上高は約145億ユーロでした。結果として、既存事業売上高は全体で2.1%減となりました。

2020年第1~第3四半期において、接着技術事業部門の既存事業売上高は6.8%減少しました。ビューティーケア事業部門の既存事業売上高は4.2%減少しました。ランドリー&ホームケア事業部門の既存事業売上高は、5.8%増と非常に力強い伸びを示しました。

2020年のヘンケルグループの業績見通し

ヘンケルは、2020年第1~第3四半期の実績と、第4四半期の業績に関する現時点での仮定に基づき、2020年度の新たな見通しを発表しました。新型コロナウイルス感染症が世界中に広がり、その影響や世界経済の先行きが年度中にわたりきわめて不透明であったことから、ヘンケル(Henkel AG & Co. KGaA)の経営委員会は2020年4月7日付で、2019年のアニュアルレポートに記載された2020年度の業績予想の撤回を決定しました。

現在の業績予想は、新型コロナパンデミックの影響をふまえ、2020年の世界経済について非常に慎重に見据えています。新たな見通しは、ヘンケルにとって重要な分野における第4四半期の産業需要と事業活動が前年の水準を下回るものの大幅な悪化は見られないという前提に基づいています。このシナリオは、世界の感染率の今後の推移と、パンデミックをめぐる規制の動向によって決定されます。ヘンケルはこれに関して、2020年第4四半期には、ヘンケルにとって重要な中核地域で大規模なロックダウンは行われないものと考えています。

こうした展開を考慮して、2020年度のグループ全体の既存事業売上高は、1.0~2.0%の減少となると予想しています。

接着技術事業部門については、一般的な産業需要、とくに自動車産業の需要の激減による影響を大きく受けることが予想され、既存事業売上高は5.5~6.5%の範囲で減少する見込みです。ビューティーケア事業部門の既存事業売上高については、現時点で2.0~3.0%の減少を見込んでいます。とくに上半期におけるパンデミックによるヘアサロン向け事業の大幅な落ち込みが、この事業部門の年間業績に影響を及ぼすことが予想されます。ランドリー&ホームケア事業部門の既存事業売上高は、4.5~5.5%の増加を予想しています。

グループ全体の調整後の売上高営業利益率(EBITマージン)は、13.0~13.5%に達する見込みです。各事業部門の売上高営業利益率(EBITマージン)は、接着技術事業部門が14.5~15.0%、ビューティーケア事業部門が10.0~10.5%、ランドリー&ホームケア事業部門が15.0~15.5%と予想しています。

パンデミックによる工業用事業とヘアサロン向け事業の売上高の減少が、調整後の売上高営業利益率(EBITマージン)に悪影響を及ぼします。年初の発表通り、ヘンケルはマーケティングや広告、ならびにデジタル化やITへの投資も拡大しています。

調整後の優先株(一株)あたり利益(EPS)は、為替変動の影響を除外して18~22%減となる見込みです。


※2020年10月9日にドイツ・ヘンケル本社が発表した業績レポートの日本語訳版です。本業績レポートは英語が原本であり、その内容・解釈については英文原本が優先します。

本資料には、今後ヘンケルに影響を及ぼしうる将来の事業動向、財務成績、その他の出来事または動向に関する記述が含まれており、これらは将来予測に関する記述に該当する可能性があります。将来予測は、英文中 ”expect“ “intend ” “ plan ” “ predict” “assume” “believe” “estimate” “anticipate” “forecast”等の語や同様の表現を用いて特徴づけられています。本プレスリリースにおける将来予測は、弊社経営陣の知見と現在の予測に基づくものです。こうしたステートメントは、将来予測の実現を確約するものでは決してありません。将来のヘンケル社および関連企業の業績は、多くのリスクならびに不確実な要因によって、本稿の将来予測とは異なる場合があります。こうした要因の多くは、経済状況や競合の活動、その他市場要因など、弊社のコントロールを超えるものや前もって正確に予測することができないものです。ヘンケルは、これら将来予測をアップデートする意向はなく、またそれに関するいかなる義務を負うものでもありませんので、ご了承ください。

本資料には、適用可能な財務報告枠組みの中で明確に定義されていない代替的業績指標であるか、またはそのような可能性のある補足的な財務指標が含まれています。ヘンケルの純資産、財務状況または経営成績を評価する際は、これらの補足的な財務指標を単独で解釈すべきではなく、また連結決算報告書に適用される財務報告枠組みに従って表示されたヘンケルの純資産、財務状況または経営成績の代替的な指標と見なすべきではありません。類似の名称の代替的業績指標を報告または記載している他の企業は、かかる指標を、ヘンケルとは異なる方法で計算している可能性があります。

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