ヘンケルが展開する2つの事業部門「アドヒーシブ テクノロジーズ(接着技術)」「ヘンケル コンシューマーブランドは。
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2023/03/14 デュッセルドルフ ドイツ
ヘンケルは2023年3月7日、サステナビリティ戦略および目標の実施に関する成果と進捗状況を報告するサステナビリティレポート第32号を公開しました。きわめて厳しい市場環境の中、当社は、一層のCO2排出量削減と社会貢献の拡大などにより、とりわけ多くの主要要素においてサステナビリティの進展を推進することができました。
ヘンケル最高経営責任者のカーステン・クノーベルは「近年、当社にとってこれほどビジネス環境全般が厳しかった年は記憶にありません。ウクライナでの戦争は、私たちに大きな衝撃と広範囲にわたる影響を与えています。経済環境にも影響が及び、とりわけエネルギー危機と原材料価格の高騰は顕著です。しかし、このような困難な時こそ、サステナビリティを重視し、環境と社会への責任を果たしていくことがますます重要になります。私たちは、さまざまな課題がある中でも意欲的なサステナビリティ目標の大半について前進することができました。世界中の50,000人以上のヘンケルの仲間による多大なる尽力と献身に感謝したいと思います」と述べています。
経営委員会の一員で人事およびサステナビリティを担当するシルヴィー・ニコルは「2022年、私たちは再生可能エネルギーの利用をさらに拡大して2030年までにクライメートポジティブな生産を実現するという目標に向かって大きく前進しました。また、男女平等についても進歩がありました。女性管理職の割合は、2022年に38.7%まで上昇しました。私たちは、ダイバーシティの潜在力を十分に生かすため、具体的なプログラムやアクションによって取り組みをさらに加速させ、強化することに全力を注いでいます」と付け加えました。
昨年、ヘンケルは2030+ Sustainability Ambition Framework (2030年以降の意欲的なサステナビリティフレームワーク) を発表し、その中で世界の動向を考慮した新しい追加目標を定義しました。とりわけ、ヘンケルは2022年に気候保護で前進し、生産活動におけるCO2排出量を製品1トン当たり55%削減しました(2010年を基準年とする)。ヘンケルは、調達電力のうち再生可能エネルギーの割合を70%まで高めました。2030年までに世界中の生産活動においてクライメートポジティブなカーボンフットプリントを達成し、生産施設用の調達電力を100%再生可能エネルギーにすることを目標としています。
2022年12月にIGNISと仮想電力購入契約(VPPA)という形で10年間の再生可能エネルギー供給契約を締結したことは、エネルギー公益事業との協力関係の一例です。この契約と並行して、スペインに2つの新しい太陽光発電設備を建設しています。これにより、ヘンケルの欧州施設向けに年間約200GWhの再生可能エネルギー供給が確保されます。
また、ヘンケルは廃棄物とそれが環境に及ぼす悪影響を最小限に抑えるため、消費財を中心に包装資材の使用を避け、削減すること、それらをできるだけ長く経済循環の中で維持することに継続的に取り組んでいます。2025年までにパッケージの100%をリサイクル可能または再利用可能にする予定です*。2022年には、この割合は約87%に上昇しました。ヘンケルは、消費財のパッケージに占める再生プラスチックの割合を引き上げることも目指しています。2022年には、この割合は約16%でした。
また、ヘンケルは2025年までに廃棄物の量を2010年に比べて製品1トン当たり50%削減することを目指しています。2022年にはすでに43%の削減を記録しています。ヘンケルは、2030年までに生産活動における廃棄資材の循環利用を実現することを目標としています。
昨年は、天然資源の保護についても進歩がありました。当社は、サプライヤー管理の一環として、持続可能な原材料の調達確保のために厳選した戦略的サプライヤーと協力しています。例えば、2022年にはパーム由来原材料について工場まで遡って追跡できるトレーサビリティ率を前年の84%から89%に引き上げることができました。
とりわけ昨年は地政学的事情を背景として、社会貢献を一層拡大させました。2030年までに、社会的プロジェクトと寄付によって世界の3,000万の人々の生活を向上させることを目標としていました。ヘンケルは昨年この目標を超えました。2010年から2022年末までに、ヘンケルは3,000万以上の人々に支援を届けることができました。これは特に、世界的な新型コロナウイルス感染症(COVID-19)との闘いや、ウクライナでの戦争被害者の支援に向けた貢献によるものです。
ヘンケルは、機会均等を促進するため、女性管理職の比率を継続的に引き上げることを目標とし、2025年までに全管理職レベルで男女平等を達成するという目標を追求しています。2022年には、女性管理職の比率は約38.7%と、前年よりさらに上昇しました。
サステナビリティは、ヘンケルの消費財事業とインダストリアル事業の両方のイノベーション戦略の中心的な柱です。消費財事業では、中でも原料の最適化に重点が置かれています。この目的のため、ヘンケルはさまざまなパートナーと協力しています。例えば、昨年はBASF社と複数年にわたる協力協定を締結しました。いわゆるバイオマスバランス・アプローチの助けを借りて、年間最大11万トンの原料について化石原材料を再生可能原料に置き換える予定です。
アドヒーシブ テクノロジーズ(接着技術)事業部門では、当社の革新的ソリューションがCO2排出量の削減、エネルギーおよび原材料効率の向上、貴重な資源のリサイクルに役立っています。その一例が、循環型フレキシブル包装開発用のリサイクルに最適化された接着剤です。これについてヘンケルは、パッケージのメーカーやリサイクルの専門家と協力しています。接着剤のリサイクル可能性は、独立機関によっても認証されています。
サステナビリティに対する社員の関わりをさらに促進するため、ヘンケルは既存の研修プログラムを総合的エンゲージメントプログラムに拡大し、2022年3月に順次開始しました。このグローバルな「Sustainability at Heart」プログラムの目標は、社員にサステナビリティについてさらにわかりやすく伝え、研修することです。例えば、IESEビジネススクールと共同で開発した「Sustainability Pioneer」研修は、現在複数の言語で提供されています。2022年だけでも5,800人以上の社員が参加しています。これには、社員が職場環境でも私生活でもサステナビリティを積極的に促進するよう動機づけと支援を提供する狙いもあります。
*原料または残渣がリサイクル可能性に影響を及ぼしたり、リサイクルの流れを汚染したりする可能性のある製品を除く。
※2023年3月7日にドイツ・ヘンケル本社が発表したプレスリリースの日本語訳版です。本業績レポートは英語が原本であり、その内容・解釈については英文原本が優先します。