洗濯はいつの時代も面倒なものですが、それでもかつてないほど簡単で効率的になりました。何千年もの間、人々は衣類を手でこすり洗いしなければなりませんでした。しかし、1907年に世界初の自己活性衣料用洗剤Persil(パーシル)が誕生したことで一変しました。従来の処方に漂白剤を添加する方法が開発され、衣類を日光にさらす必要がなくなったのです。これにより、洗濯を担っていた人は他のことに時間とエネルギーを割けるようになり、更に、肌や衣服の保護効果も高まりました。
-1907年当時のPersilのパッキング部門- 1907年、世界初の衣料用洗剤Persilが発売。Persilを使用した洗濯と漂白はエネルギーを節約し、洗濯物にも優しいものでした。また、漂白のために洗濯物を芝生に広げるという、天候に左右され時間のかかる作業を担っていた主婦たちを解放しました。
その後の数十年に、洗濯界の先駆者たちは、衣類洗浄が環境に与える影響に焦点を当て始めました。例えば、洗剤に含まれるリン酸塩は、湖や川で藻類が過剰に繁殖し、水中の酸素濃度が低下する原因となっていました。1986年、Persilブランドから、消費者が心から気持ちよく洗濯できる無リン洗剤が発売されました。
環境に配慮した洗濯の風潮が高まり、洗剤メーカーは製品本体だけでなく、更に視野を広げ、包装容器に着目しました。90年代初頭に発売されたPersilの液体製品用の軽量化容器は、輸送が容易になって燃料効率が向上しました。100%リサイクルプラスチックを使用した最初のPersil洗剤のパッケージがスーパーの棚に並んだのは、1993年のことでした。